今年はクマ被害のニュースが多い日本。そこで世界遺産では、どんなクマ対策を行っているのかを紹介したいと思います。
広さは東京都の約1.5倍 アメリカ「ヨセミテ国立公園」に広がる雄大な自然
番組で撮影した中でも、特にクマが多い自然遺産がアメリカのヨセミテ国立公園です。カリフォルニア州にあるこの国立公園の広さは、東京都のほぼ1.5倍。

中心にあるヨセミテ渓谷は、氷河が削り出した岩山に多くの滝が流れる絶景の宝庫です。


球体を半分に切り落としたような巨岩「ハーフ・ドーム」、さらに北米最大の落差739メートルの滝「ヨセミテ・フォール」など、見どころがいっぱい。そのためアメリカでも大人気で、年間430万人以上が訪れます。

またロッククライミングの聖地でもあって、高さ約1000メートルの世界最大の花崗岩の一枚岩「エル・キャピタン」に挑むクライマーが絶えません。

番組の撮影中にも、断崖絶壁のはるかな高みを登っているロッククライマーたちがいました。なんと四日以上かけて登るそうです。

その一方、ヨセミテにはクマが500頭も生息して、結構な頻度で観光客の近くに現れます。ここにいるのはアメリカグマで、北米では最も小柄な種類ですが、それでも体長2メートルにもなります。番組でも、何頭もの野生のアメリカグマをヨセミテでは撮影することが出来ました。

ヨセミテ渓谷は自動車で回ることが出来るのですが、その車道沿いに観光客が集まっているので行ってみると、現れたクマをみんなで遠目に見物中というシーンもありました。
このように人もクマも多いヨセミテでは、事故を避ける工夫を随所に見ることが出来ます。