23日、岩手県陸前高田市で将棋に親しむイベントが開かれました。特別ゲストは県出身者で初のプロ棋士となった小山怜央四段です。

「陸前高田ふれあい将棋フェスタ」は宮城県多賀城市を中心に将棋イベントを手がける「多賀城将棋ラボ」が東日本大震災の被災地で将棋を指す場を提供し、愛好家の交流と被災地の活性化を願って企画したもので、岩手県内では初めての開催です。
23日は県内外からおよそ30人の愛好家が集まり、世代を超えて対局を楽しみました。
メインイベントはプロ棋士の養成機関である「奨励会」に所属せずに編入試験で合格してプロ入りを果たした釜石市出身の小山怜央四段との対局です。
小山四段は相手の実力に合わせ、香車、飛車・角を抜いた四枚落ちと飛車と角を抜いた二枚落ちで1度に2人と対局します。
プロ棋士との夢の対局に、参加者は真剣に次の一手を考えていました。対局が終わると小山四段が丁寧に内容を振り返り、指導しました。

(参加者)
「やっぱり強かったかなって感じがしました」
「一局一局丁寧で確実に打ってくる感じがあって、やっぱり強い、強いなと感じました」
「(将来の目標は?)小山先生みたいに強くなりたいです」

(小山怜央 四段)
「そういう風に目標にしてもらえるってことがすごくうれしいことなので、どんどんいい影響を与えていけたらと思いますね」

岩手の愛好家と交流し、小山四段はプロ棋士としてのさらなる飛躍を誓っていました。