岡山県吉備中央町の浄水場から有機フッ素化合物が国の暫定目標値よりも極めて高い濃度で検出された問題で、昨夜(22日)、健康への影響について住民への説明会が開かれました。

有識者でつくる専門委員会は、健康への影響についての中間報告で、現時点で影響は確認されなかったと説明しました。

昨夜(22日)開かれた説明会には、吉備中央町の住民約130人が集まり、

健康への影響調査を担当した岡山大学大学院の頼藤教授が調査結果の中間報告をしました。

(岡山大学大学院 疫学・衛生学分野 頼藤貴志教授)「円城地区の方のほうがコレステロールが高いとか、肝機能が悪いとか、2022年のデータでは見受けられなかった。今すぐ健康に影響があるとは言えないのかなと」

調査は問題のある浄水場から給水を受けていた円城地区と、それ以外の地区の住民の昨年度の健診の結果の一部などを比較したものです。

有機フッ素化合物が影響を及ぼす可能性が指摘されるコレステロールや肝機能などの数値に目立った差はなく、現時点で健康への影響は確認されなかったと説明がありました。

住民からはより詳細な調査を求める声があがりました。

(住民)「有機フッ素化合物が血液の中にどれだけ入っているかということについては、この町のデータでは何も見えていないのではないか」

(住民)「これからどういう影響が出るのかや、一人ひとりが今までどういう健診をしてきてどういう数値を持っているのかということを総合的に、一人ひとりの健康調査をしないと分からないのではないか」

専門委員会は引き続き健康への影響調査を行うとともに、住民への血液検査の実施についても議論を進めていくとしています。