検察と被害者代理人からの合わせて120項目以上の質問に対し、全て黙秘

 そして、弁護人の質問の後に行われた検察からの100項目以上の質問に対し、川口被告は全て黙秘。

 理由を裁判官に問われると、検事の実名を挙げた上で「私としては、検事に精神をおかしくされた取り調べを受けた」と答えました。

 また、被害者代理人からの20項目以上の質問に対しても、川口被告は全て黙秘しています。


その後、裁判官からの質問に対しては、おおむね上記と同じ返答を続けました。

 その上で、犯行については「記憶がない」を続けて「冷たい人間と言われるかもしれないが、犯行の記憶がないので、その件に関して、何もお答えすることはできないんです」などと話し、最後に別の裁判官には「ナイフを持ち出さなければ、良かったと思う」と後悔の念も見せていました。

BB弾の“いたずら”の状況も、検察の冒頭陳述などと異なる

<検察の冒頭陳述、長女、妻のBさん、隣人などの証言>

■きっかけは、小学生の娘の“いたずら”
・Aさんの長女(当時11歳)は友人と下校中、被告宅前で玩具の銃の弾=BB弾を拾う
・直径わずか5~6ミリのプラスチック製
・カーポート奥の玄関前に投げつける
・被告はカーポートに設置した防犯カメラの映像を自室で見て、外に出る
・「おまえら、何やってるんだ」と2人を怒鳴りつける
・さらに、友人のカバンを蹴り、中の水筒を凹ませる
・2人に住所と名前をノートに書かせる

■上記+長女の証言
・何度も「ごめんなさい、すみません」と謝った
・算数のノートをちぎられ、名前、電話番号、学校名、担任名まで書かされた
・ママに話すと、謝りに行くことになった

■長女から話を聞いた夫婦は…
・生後7か月の次女も連れ、4人で被告宅へ
・Aさんがインターフォンを押すと、被告はナイフをポケットなどに隠して玄関へ
・Aさん「娘がBB弾を投げちゃったみたいで?」
・被告「石を投げられて、傷がついた」
・Aさん「石って、どの石ですか?傷は、どこについちゃいましたか?」
・被告「それは、わからないけど」
・Aさん「住所を書かせるほどのことなんですか?」
・騒ぎに気づいた隣人Xさんが2人に「やめましょう」と声かけ
・それでもAさんは収まらず「やりすぎだろう!」
・被告「なに、イキッてんの?やるか」
・Aさん「何をやるのよ」
・被告が右手に持ったナイフで、Aさんを切りつける

夫のAさんさんだけでなく、妻のBさんも刺す…