“500kmの地下トンネル”「メトロ」とは
2007年ごろから始まった、この封鎖に対抗するため、パレスチナ側は、ガザからエジプトへ向けてトンネルを掘り、物資の搬入に使ってきました。このようなトンネルの数は1000本ともいわれていましたが、イスラエル軍はこうしたトンネルについても度重なる空爆でことごとく破壊していて、現在はほとんど機能していないとみられます。

一方で、いま、焦点となっているのは、ガザ地区内に張り巡らされた「メトロ」とも呼ばれるトンネル。こちらの図は、イスラエル側が発表したそのトンネルの概要ですが、ハマス側からは総延長が500キロにも及ぶとの主張もあります。パレスチナ側の戦闘員は、こうしたトンネルに潜ってゲリラ戦のような抵抗を続けているわけです。
安保理で初の”戦闘の休止”採択
ハマスの「せん滅」を掲げるイスラエル軍が、その目的にこだわれば、さらに戦況が泥沼化する恐れもある中、国連安保理では「戦闘の休止」などを求める決議が初めて採択されました。

イスラエルを擁護するアメリカも、今回は拒否権を行使しませんでした。国連の人権問題のトップ(ターク人権高等弁務官)が、「世界中の危機の中でこれほど恐怖、怒り、絶望に満ちた現場はない」と表現したガザの状況は少しでも改善するのでしょうか。
(「サンデーモーニング」2023年11月19日放送より)














