JR北海道は15日、来年春に札幌と道南・道東を結ぶ「北斗」「すずらん」「とかち」「おおぞら」の4つの特急列車から自由席を廃止し、全車指定席とすることを発表しました。
 特急列車の切符の買い方が、大きく変わることになる今回の発表。
 いつでも気軽に乗ることができた自由席の廃止は、利用者に優しいものになるのでしょうか。

気軽さの象徴・自由席
 事前の座席指定が必要ない特急の自由席は、予定を立てにくい人や、乗る列車を直前で変えたい人にとっては、便利な存在でした。
 また、乗りたい列車の指定席が満席でも、始発駅で早めに並べば自由席で着席できたり、立ったまま“立ち席”で乗車することもできました。
 国鉄時代を含めおよそ50年間、日本のほぼすべての特急で自由席が提供されて来たのは、この気軽さが支持されていたからと言えます。

特急北斗(札幌~函館)

全国で消え行く自由席
 しかし今、自由席の廃止は全国的な流れとなっています。
 JR東日本は、東京発の東北・北海道新幹線などで、停車駅の少ないタイプの列車に自由席を設定していません。
 在来線の特急列車も、2014年ごろから自由席の廃止が始まり、来年春には東京駅から出発するすべての在来線の特急から、自由席がなくなります。
 JR西日本でも、去年から特急の自由席廃止が始まり、来春にはさらに拡大されます。
 JR北海道は、今回対象としない旭川など道北方面の特急についても、今後、自由席の廃止を検討すると話しています。