イスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザで拘束しているイスラエル側の人質のうち少なくとも50人の解放に応じることに同意し、イスラエル側が対応を検討しているとアメリカメディアが報じました。

ワシントンポスト紙は15日、人質の解放交渉を知るアラブの国の外交官の話として、ハマスがガザで拘束している人質のうち少なくとも50人の女性と子どもの解放に応じることで基本的に同意したと報じました。

イスラエル側は対応を検討していて、同意すれば人質解放と引き換えに3日から5日間の戦闘の一時停止やイスラエルで収監されている人の釈放に応じることになるとしています。

イスラエルのネタニヤフ首相は16日、CBSテレビの取材に対し、交渉の進展については明らかにしませんでしたが、「人質を取り戻せる場合にのみ一時的な停戦に応じる考えは変わっていない」と話しました。

また、イスラエル軍によるガザ最大のシファ病院への突入について、「人質が拘束されている強い兆候があった」ため実施し、事前に病院の運営者に通知するなど、慎重に行ったと説明。「シファ病院の中にはテロリストがいるとの具体的な証拠があった」と強調したうえで、イスラエル軍が近づいた時点でハマス側の戦闘員が逃走したため、銃撃戦はなかったとしています。