建物火災の発生件数は11月頃から増え、1月にピークを迎えます。
全国でも住宅火災が相次ぐ中、気を付けたいのが暖房器具の取り扱い。
使い始めの今の時期に注意すべきポイントをお伝えします。

ストーブ火災の出火原因 7割超が電気ストーブ

nite(製品評価技術基盤機構)によると、「暖房器具の事故」は、ストーブなどを出す11月頃から急増。
2018~2022年度の5年間における事故件数651件のうち、石油タイプが269件、電気タイプが365件となっています。
東京都における「ストーブ火災の出火原因」を見ると、
▼電気ストーブ 74.8%
▼石油ストーブ 16.8%
▼ガスストーブ 8.3%
火を使わない電気ストーブで、一番多く火災が発生していることが分かります。

暖房器具 使用時の注意点

暖房器具の使い方について、nite(製品評価技術基盤機構)は注意喚起を行っています。

◆石油ストーブの空気の吸い込み口を掃除する
石油ストーブの下の部分にある空気の吸い込み口にほこりがたまった状態で使用すると、必要な空気が供給されないため、十分に燃焼されません。
不完全燃焼の状態で使用し続けると一酸化炭素中毒になる恐れがあるため、使用前に空気の吸い込み口を掃除する必要があります。

◆古い灯油は使わない
古く変質した灯油を使用すると異常燃焼を起こし、ガム状の物質が芯の先端付近に付着して膨らみ、きちんと消火できない原因となります。
消防では、前年に購入した灯油は使わず、業者などに適切に処分してもらうよう呼びかけています。

◆電気カーペットはシワのない状態で使う
電気カーペットは、折れ曲がった状態で使用してしまうとヒーター線が重なり合って発火する恐れがあります。
使用する際はシワのない状態にし、保管時にも折りジワが付かないよう注意が必要です。

◆電気ストーブは寝具から離して使う
寝具の近くで使用したまま就寝すると、接触して火災発生の恐れがあります。

◆こたつ布団をヒーターユニットに接触させない
座椅子などを押し込んだ際にこたつ布団がヒーターに接触すると発火の恐れがあります。

(ひるおび 2023年11月16日放送より)