昨今、「ルッキズム」の問題が何かと物議を醸しています。見た目で人の価値をはかる風潮に疑問を感じる人も少なくありません。私たちはどのように向き合っていったら良いのでしょうか?「ルッキズム」の延長線上には、「女性はこうあるべき」という押しつけも・・・。データからは、メディアが描くステレオタイプな女性像も見えてきました。

5月、国会議員が女性候補者について「顔で選んでくれれば一番」と発言し、後に撤回。同じく5月、東京女子大学が「ミスコン」の廃止を宣言するなど、その在り方も変わりつつあります。

世の中の関心が高まる「ルッキズム」について今回一緒に考えるのは、アイドルの和田彩花さん。15歳でデビューし、現在フランス・パリに留学中。今回はリモートでの参加となります。


続いて、作家・山崎ナオコーラさん。「人のセックスを笑うな」でデビューしますが、ネット上で容姿への誹謗中傷を受けるという経験をしました。
そして、メディア文化論に詳しい東京大学・田中東子教授です。

■見た目で評価「ルッキズム」身の回りで感じる瞬間は?

小川彩佳キャスター:
皆さん日常の中で身の回りに「ルッキズム」を感じる瞬間というのはあるでしょうか?

和田さん:
日本にいた時は髪型とか洋服、メイクに至るまで「流行り」っていうものがあったと思うんですけど、パリだとそもそも人種が入り乱れていて共通の“美”みたいなものがなくて、個人個人の“美”っていうものが素敵だなって思いますね。

山崎ナオコーラさん:
最近、性暴力についての記事とかニュースとかがよく取り上げられるようになってきていると思うんですけど。若くてかわいいイラストなり写真なりを、被害者像として広がらせていくのは「ルッキズム」のよくないところなんじゃないかなと思います。

田中教授:
アイキャッチで若くて綺麗な女の子の写真をポスターとかで使うのは、日本ではものすごく横行してると思いますし。日本社会で特に「ルッキズム」を広げているのは、テレビの功罪ってすごく大きいなと思っています。

■メディアが描く“ステレオタイプな女性像”は「ルッキズム」の延長線上?

テレビに登場する男性と女性の数を年代別に比べてみると、10代、20代では男性より女性が多く出ているのに対し、30代以降では逆に男性の方が多いという結果に。40代、50代では3倍以上の差がありました。
(NHK放送文化研究所の調査から) 

そこにはメディアが描く“ステレオタイプな女性像”があり、これは「ルッキズム」の延長線上にあると田中教授は指摘します。

田中教授:
「女性は若い方がいい」「綺麗な方がいい」というようなメッセージが、非常にたくさんテレビの中に溢れているんだなっていうふうに感じております。