長野県中野市で今年5月、警察官を含む男女4人が殺害された事件で、青木政憲(あおき・まさのり)容疑者が16日、殺人の罪で起訴されました。

起訴を受けて被害者の遺族が事件後初めて、心境を明かしました。

以下コメント全文

■竹内靖子さんの遺族のコメント

事件から既に半年が経ち、やっと
刑事裁判を開くことが決まりました。

妻・母は刃物で何か所も切られ、刺され、骨の一部が地面に落ちていたほど残忍な死を犯人から受けました。

さらに立て籠り現場のすぐそばで斃(たお)れていた為、半日以上その場に晒されていたのは耐え難いことです。

裁判では何故妻・母を殺害したのか?何故妻、母の友人村上幸枝さんを殺したのか? 警察官の池内卓夫さん・玉井良樹さんが駆け付けた際、何故投降せずに殺害したのか?どんな考えだったのかそれを知りたい。

そして事件の責任を取って欲しいです。

5月25日の事件発生時、いつもの散歩で出かける妻・母を見たのが最後でした。

事件発生時、散歩から帰ってこず警察にその皆を伝えても一向に行方がわからず、寝むれない夜を家族は過ごしました。

翌早朝、警察から妻・母に似た人物を引き上げたので確認してほしいとの連絡が入り、警察署に行きました。

妻・母を確認するまでの間「まさか」と「人違いだろう」と頭の中が混沌とした中で遺体と対面しました。

その後は妻・母の遺体を引き取ってからも突然過ぎて葬儀や役所に死亡届を提出しても本当の事なのだろうか何か間違いであってほしいとも思いましたが、日々を送る中、妻・母の友人らが手を合わせにきてくれると段々受け入れてくる次第です。

朝起きれば朝食が用意されており一緒に食べ、畑に一緒に行って作物を作ったりしていました。

何気ない日々でしたがこのような形で妻・母を失い何気ない日々がとても幸せだったと思います。

父はコロナ禍の前に病気をし、旅行など出かけることが出来ませんでした。

病気の方も良くなり、コロナの自粛も緩和されたので今年は旅行行こうかと母が言っていました。

父も楽しみにしていましたがニ度とかなうことはありません。

今でも妻・母は長期の入院で病院にいるので家にいないのだと錯覚を起こすこともあります。

最後に、私たち家族は今でも妻・母を失った喪失感と悲しみの中にあります。

私たちの心情をお察しいただき、静かに見守っておいていただけますと幸いです。

令和5年11月16日竹内靖子遺族一同