海兵隊の新たな部隊構想とは

アメリカ軍は有事が起こる前に部隊を離島などに分散して展開させ、情報収集や攻撃拠点をつくる“EABO”と呼ばれる機動展開前進基地作戦に、戦略を転換させています。

その作戦を実行するための中核部隊が、小規模で機動力が高いMLRです。
沖縄での発足は去年のハワイに続く二例目となります。

拓殖大学 佐藤丙午教授(元防衛庁防衛研究所)
「MLRは非常に新しい試み。尚且つ同盟国や友好国を巻き込んだ形で、作戦運用を行うということを想定している」

国際関係や安全保障を専門とする佐藤丙午教授は、急速に進む部隊改編をこう分析します。

拓殖大学 佐藤丙午教授(元防衛庁防衛研究所)
「できるだけ早めにMLRを沖縄に配置し、それがどれだけうまく機能するか試すという意味がある。新しいコンセプトに基づく部隊の運用というのを実験、テストすることが必要であることが一番念頭にあるのではないか」

15日の発足式で、司令官らは日米の連携強化を繰り返し強調しました。

第12海兵沿岸連隊司令官 ピーターB.エルトリングハム大佐
「日米は共に強くなれる。新たな脅威に対応するための部隊を共に調整し訓練していくことを楽しみにしている」