国民病となっている糖尿病。成人の5人に1人が糖尿病、もしくはその予備軍と言われています。糖尿病になると塩分や糖分など食事に厳しい制限が必要ですが、そんな患者向けに特化した、「おいしい」宅配弁当をつくる糖尿病患者の男性がいます。取材しました。

出来立てのおかずがずらりと並ぶ、富山市の宅配弁当店デリサンテ。

デリサンテ・酒井仁史社長:
「お魚はサスです。下味をつけて焼いて、
 あとでオニオンソースというソースが
 かかります」

こちら、普通のお弁当に見えますが、ごはんも合わせてわずか500キロカロリーの糖尿病患者向けの弁当なんです。この日のメニューは、サスのオニオンソース、かき揚げ、煮物などの5品です。

酒井社長:「僕の入院中に食べてた食事は
      これの半分くらいですよ、
      味も分量も品数も」
記者:  「こんなに食べても良い?」
酒井社長:「大丈夫です」
記者:  「どうして?」
酒井社長:「秘密です」


実は、この会社を立ち上げた社長の酒井仁史さん自身が糖尿病の患者です。

酒井社長:
「自宅にあった血圧計で自分の血圧を測ったときに200を超えていたので。血圧やばいなというのでお医者さんへ行くと『酒井さんこのデータ見たら間違いなく、あなた糖尿病だよ』と言われて、えーって感じましたね」


酒井さんは今から5年前、54歳のときに突然、糖尿病と診断されました。

酒井社長:
「食べたいものを食べたいときに食べたいだけ。好きなように食生活を送っていた。体重は90キロちょっと、いくかいかないかくらいでしたね」