領有権をめぐる対立の最前線。中国とフィリピンが一触即発の攻防を繰り広げる南シナ海の現場をJNNのカメラがとらえました。
記者
「あれがシエラ・マドレ号だ」
JNNのカメラが捉えた一隻の軍艦。南シナ海のアユンギン礁にフィリピン軍がわざと座礁させた「シエラ・マドレ号」です。
フィリピンはこの老朽化した軍艦に兵士を常駐させ、実効支配の拠点としていますが、これに猛反発しているのが中国。ここは、領有権をめぐる対立のまさに最前線なのです。
10日未明、フィリピン側は、西部パラワン島からシエラ・マドレ号の駐留部隊に物資を届けるため、補給船と沿岸警備隊の巡視船を出港させました。
暗闇に浮かぶ複数の光。現れたのは中国海警局の艦船です。
記者
「中国海警局の船がたくさんいる」
その数は、民間漁船なども含め実に30隻以上。中国船はフィリピン船を取り囲むように航行し、執ように警笛を鳴らして退避を要求します。
奇妙なことに、スマートフォンには「中国へようこそ」と書かれたメッセージも。そして、中国艦船が放水を開始。フィリピン側は補給船の進路を妨害されたとしています。
5時間近くの攻防の末、補給船はシエラ・マドレ号になんとかたどり着きました。
フィリピン沿岸警備隊司令官
「フィリピンは、中国海警局による理不尽な威圧行動や危険な行為を改めて非難する」
一方、中国海警局は「フィリピン船が中国政府の許可なく侵入した」として、「中国の領土主権を侵害するものだ」と主張しました。
先月には、両国の船が衝突する事態も起きるなど、緊張が一段と高まり続ける南シナ海。
フィリピンは、日本やアメリカとの関係を深め、安全保障を強化していますが、中国への抑止力や、紛争回避のための対話につながるのかは不透明な情勢です。
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