イスラエル軍が地上侵攻を進めるパレスチナ自治区ガザでは、複数の病院の近くでイスラエル軍がイスラム組織ハマスと激しい戦闘を続けていて、病院で深刻な被害が出ているとみられます。
ガザへの地上侵攻を進めるイスラエル軍。“戦闘開始以降、イスラム組織ハマスの軍事拠点11か所を制圧した”と発表し、北部ガザ市では包囲網を狭めています。
また、イスラエル軍が“地下にハマスの重要拠点がある”と主張するシファ病院の周辺では攻撃を強化。
イスラエル軍関係者は、“シファ病院への銃撃や包囲は行っていない”と攻撃を否定していますが…
パレスチナ自治政府 アルカイラ保健相(11日)
「昨夜、シファ病院やガザの他の病院で起きたこと。特にシファ病院で起きたことは、本当に恐ろしいことです」
パレスチナの保健当局は、「空爆で太陽光パネルが破壊され、病院の電力が枯渇した」と発表。「酸素の供給ができず、乳児39人が命の危機にある」と訴えました。
これについて、イスラエル軍は「12日にも乳児らを安全な病院に退避させるため支援する」としています。
こうした中、WHOのテドロス事務局長は12日、「シファ病院と連絡が取れなくなった」と明らかにし、「数百人の患者らの安全を危惧している」として、ガザにおける人道的停戦を改めて訴えました。
イスラエル ネタニヤフ首相
「拘束された人たちについて、私と内閣が出している指示は明白だ。人質の返還なくして停戦はない」
一方、イスラエルのネタニヤフ首相は、国際社会で高まる停戦要求に改めて反対する姿勢を強調。
また、ガザ地区の扱いについて、「テロの脅威をなくすため、イスラエル軍が管理を続ける」と述べ、ハマスとの戦闘後も管理を行う考えを示しました。
こうした中、ロンドンでは即時停戦を求めて30万人が参加する抗議デモが行われました。
記者
「こちらはデモの先頭の方なんですが、ずっと奥の方までデモ隊によって道が埋め尽くされています」
イギリス・ロンドンでは11日、30万人がデモに参加し、ガザへの軍事侵攻に対し抗議の声を上げました。
デモ参加者
「4000人もの子どもたちが殺されました。子どもが一体何をしたというのですか」
11日は第一次世界大戦の休戦記念日で、イギリスでは「慰霊の日」とされていることから、デモに反発する極右グループらが一時過激化、100人以上が逮捕されました。
パレスチナを支持するデモは、南米アルゼンチンや南アフリカ、ヨーロッパの国々でも行われました。
スペインのバルセロナではデモ隊が駅につめかけ、「パレスチナ駅」と書かれた横断幕を掲げるなどして警官隊と衝突する騒ぎとなりました。
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