この危険な暑さを受けて、28日緊急会見を行ったのが、日本救急医学会です。

日本救急医学会の坂本哲也代表理事は、「6月中に関東甲信越が梅雨明けを迎え、暑さに体が慣れる暑熱順化(暑さに体がなれること)ができる前に、異常に暑い気候が来るという危機的な状況に現在なっている」と述べました。ですので、皆さん危機感を持ってこの熱中症、暑さ対処してくださいということですが、見逃してはならない方々がいるそうです。日本救急医学会は、「熱中症弱者を見逃さないでください」と強く訴えています。どういった方が熱中症弱者になるのでしょうか。

まずは高齢者です。

ご高齢の方は年代的に暑さを感じにくくなっているそうです。ですので、体調に何か変化が出たとしても気づきづらいことがあるんですね。さらにこの年代の皆さんは、他の年代の方と比べて病気を持っている方の割合が多いです。例えば糖尿病の方であれば、脱水になりやすい傾向にあったり、認知症の方は何か異変を感じても、自分でどうにか対処することが難しいということがあり得ます。身の回りの方がぜひ見守りをお願いしますということです。

高齢者だけではありません。他にも、経済的に苦しい皆さんも熱中症弱者に当たるということです。

例えば、経済的にかなり苦しいとなりますと、そもそもエアコンを設置していないことがあります。仮に設置していたとしても、エアコンを使ってしまうと電気代が高くなることが気になるため、使わないでおこうという方も多いということで、そうなってしまうと熱中症に繋がる恐れがあります。

さらに、しっかりとご飯を食べていないと低栄養状態ということもあり得ますので、このような条件が重なってしまうと、熱中症に繋がる恐れがあります。どうぞ皆さん、身の回りの方に見守りをお願いしますということです。熱中症にならないためにどうしたらいいのか?まずは危険な暑さが続いていますので、屋外の不要不急の外出を控えてください。激しい運動というのは、もってのほかと言えそうですよね。

ただ、屋内にいれば安全というわけではないのです。約半数の方が屋内で熱中症を発症しています。今回節電と言われていますが、熱中症は大変危険ですので、エアコンの節電は後回しにして皆さんの健康、命を第1に考えてほしいということです。

さらに、設定温度はエアコンのリモコンなどで設定すると思います。この設定温度が室内の温度だと勘違いされている方が多いそうですが、必ずしもそうとは限らないそうです。ですので、室内温度を確認して調整してほしいということです。温度計、さらに湿度計がついたものは1000円以下で売っている場合もありますので、ぜひこういったものを活用していただいた方がよさそうです。

さらにこの後、節電、それから電気が足りなくて停電ということもあり得るかもしれません。そうしますと、エアコンが使えませんので、霧吹きなどで体を湿らせて、うちわなどで仰ぎますと、水分が蒸発するときに、体内の温度を奪い取ってくれるので、体温を下げるために効果的だそうです。井上貴博キャスター:
ご高齢の世帯の話もありましたけど、子どもたちも身体の水分量が少ないのでリスクが高い、ペットなども地面に近いのでリスクは高いと言われてますね。

オンライン直売所「食べチョク」代表 秋元里奈さん:
本当に声掛けが大事だと思いますね。私、70代の母がいますけど、やっぱ昔使ってなかったからと言ってなかなかエアコンつけなかったりとか、もちろん自分自身感じにくいというのもあると思いますが。周りの人たちが絶対つけた方がいいよと声かけをしたり、自分は大丈夫と思ってる人に限って、危なかったりすると思うので、そこは周りの人たちが一緒に水分をとったり、設定を見直したりとか、そのようなところで協力できたらいいのかなと思います。

井上キャスター:
エアコンは体に良くないとか、昭和はこれで乗り切ってきたではないかと言ってると、やはり過去とは全く暑さの度合いが違いますので、過去の経験が逆の方向に行ってしまうことがありますね。