「チームが強くないと客は入らない?」スポーツビジネスの“通説”を覆せ


<エスパルス社員>
「エスパルスのハロウィーンは、“パルウィン”といいます。パルの意味は、もちろん仲間。ウィンは勝つということで、サポーターのみなさんと勝利に導けたらなと思います。ハッピー・・・」
「パルウィン!」

この日、社員の発案で行われたのは「ハロウィーンイベント」。スタッフが仮装して、観客を出迎えます。山室晋也社長も仮装します。“推し活”も、“仮装”も観客に「スタジアムに来て楽しかった」と思ってもらうためです。

<エスパルス 山室晋也社長>
「(観客が)ここに来て明るく声かけてもらったり、もちろん勝った時に一緒になって喜んだり。そういう特別な空間だと思うんですよ。特別な体験をして、思い出を作るってものすごく大事なこと」

山室晋也さん。みずほ銀行の元役員で『リアル半沢直樹』と呼ばれた手腕を買われ、プロ野球・千葉ロッテマリーンズの社長に。球団初の単独黒字化を達成し、2020年1月にエスパルスの社長に就任しました。

そして、就任から4年目となる2023年、コロナ禍などの苦難を乗り越え、年間の観客動員数は、2010年の過去最多にほぼ並ぶ30万人を記録しました。
「チームが強くないと客は入らない?」
「スーパースターがいないとファンは増えない?」
そんなスポーツビジネスの“通説”を覆しそうと山室社長が取り組んだのは、社員のアイデアが実現できる組織づくりでした。