富山湾の冬の味覚、ズワイガニの漁が6日解禁となりました。新湊漁港で行われた初競りでは最高級品の「特選」に認定されたカニもあり、港は活気づきました。


北陸から西の日本海側で6日解禁となったズワイガニ漁。富山県射水市の新湊漁港では底引き網漁船4隻によって2000匹以上が水揚げされました。
初日の水揚げ量は、身が詰まって大きいオスが去年より1割ほど少ない685匹、やや小ぶりで「コウバコガニ」と呼ばれるメスが3割ほど多い1660匹でした。
ズワイガニ漁では、1度の漁で4回から5回網を引き揚げますが、6日は強風で海上が荒れたため2回から3回で漁を中止したということです。



松宝丸 松本隆司船長:「網の引く数が少なかったんですけど、それでもまあ例年並みに揚がったんで良かったんじゃないかなと。身の詰まりも良くて、大変いいんじゃないかなと思います」

なかでも今年はオスの最高級品「特選」に1匹が認定されました。
「特選」は新湊漁協が定めたブランドで、重さが1.3キロ以上、爪がそろい、身の詰まりが良いといった厳しい認定基準があります。1日に1匹出るかどうかで、初競りでの認定は2年ぶりです。




ズワイガニのブランド化はお隣の石川県でも2021年から始まり、最高級品の「輝(かがやき)」は初競りで500万円の高値がついたこともあります。
特選のズワイガニに付けられた浜値はこの日の最高値となる10万円でした。競り落としたのは射水市の「割烹かわぐち」で、特選はコース料理ではなくカニ1匹を買ってもらい、刺身や焼きガニ、ゆでガニなど客の要望に応じて提供するということです。


割烹かわぐち・瀬戸拓也さん:「ちょっと気持ち小ぶりかなと思ったんですけど、でも特選ついてたんでせっかくなんで回してもらいました。新湊のズワイガニっておいしいんで、もっと分かってもらえればもっとお客さんが県外から来る思う」


新湊漁協によりますと、2023年のズワイガニは全体的に形がそろっていて質が良く、浜値は平均でオスが去年より2割ほど高く、メスが去年並みだったということです。富山湾のズワイガニ漁はメスが来年1月20日、オスが3月20日まで続きます。
