「頭が腐っていると指摘されているに等しい」
大学ジャーナリストの石渡嶺司さんは「この問題の根本は、運動部の隠蔽体質にある」と指摘しています。
日大は巨大なピラミッド構造になっています。
その頂点にいるのが理事長の林さん。その下に酒井学長、沢田副学長、競技スポーツ部部長、アメフト部監督・コーチとなる。理事長を変えても、その下の組織は全く変わらない。下の組織も含めてどこまで変えることができるのかが重要だという指摘です。

第三者委員会 報告書より
「トップ層のコンプライアンス意識が欠けていることは驚きでもあった」
ホラン千秋キャスター:
日大が抱えている最も大きな問題は何だと思いますか?
萩谷麻衣子弁護士:
「トップがコンプライアンス意識に極めて欠如している」ことだと思うんですね。
トップのコンプライアンス意識がしっかりしているかどうかは、危機管理がしっかりできるかどうかに繋がっていて、そこがガバナンス体制を強化できるかに繋がっていく。

この調査報告書を見て、すごく印象に残ったところは、「トップ層にまでコンプライアンス意識が欠けていることは当委員会にとって驚きであった」とか、「大きな不祥事を起こした後なのに、コンプライアンスの意識が欠如しているというのは到底理解できない」といった委員会の怒りの感情があらわになっていて、調査の中で驚愕したんだと思うんですね。
その最たるものが、「大麻片と思われるものを独自の判断で副学長が12日間保有していた。これは世間の常識から見ても法律家の常識から見ても乖離している」とまで指摘していて、かつそれを学長も理事長も容認した。
ここにトップのコンプライアンスの問題があって、そこが一番根本の問題なんだと思います。
綿引委員長が会見で「鯛は頭から腐るというが、頭だけ変えりゃ良いというものではない」と言っていましたが、すなわち、頭が腐っていると指摘されているに等しいことなので、このコンプライアンス意識の状態のトップがこのままやっていくのは非常に厳しいんじゃないのでしょうか。














