8月の世界陸上ブダペスト、女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(25、JAL)が1日、都内で約1か月半ぶりに練習を再開した。
「かなり休んだので動けるか心配なところもある」と話すなど、休養期間はジョギング程度にとどめたという北口。「メディアにも出させていただいて貴重な経験が出来たなと思っていますし、家族とも1週間だけですけど旅行に行けました」とゆっくりとオフを過ごしたという。
1月に練習拠点のチェコに戻る予定だが、年内はデービッド・シェケラックコーチ(49)から送られてきたメニューを日本でこなす。「(去年と)メニューは変わらないんですけど、やっぱりそう来たかみたいな(笑)」。“やり投選手である前に陸上競技選手である”というコーチの考えのもと、異種トレーニングを取り入れており、この冬も「回復だったりそういうのを促進するために11月、12月はそういう心肺機能の練習が多い」という。
「全然、やり投げ選手っぽい練習ではないんですけど、そこをしっかりすることで1月からやり投選手らしい練習を始めた時の質だったり量だったりに関係してくると言われたので。けっこうきついんですけど(笑)頑張ろうと思います」と、笑顔だ。
今季は世界陸上で金メダルを獲得し、日本記録も2度更新。さらに、世界のトップ選手が集うダイヤモンドリーグ(9月17日)でも日本勢初優勝の快挙を果たし、12月に世界陸連が発表する年間最優秀選手候補にもノミネートされている。
すでに出場権を獲得している来年のパリ五輪でも当然金メダル候補だが、世界陸上を終え帰国した際には「世界チャンピオンですけどオリンピックチャンピオンではないので自分が挑戦者の気持ちで望めればいいなと思います」と語っていた北口。「他の選手がもう練習を始めているところもSNSでしっかり見てますし、そういった意味でちょっとスタートは私はちょっとゆっくりめだと思うんですけど。たくさんやれば良いというものでもないので、しっかり自分のペースでパリに向けてしっかり準備していければいいのかなと思っています」。次の大きな目標へ向け意気込んだ。