長野県飯田市の小学生が、300年以上の歴史がある神社で『回り舞台』を見学するなどして、地域の歴史を体感しました。

飯田市の龍江(たつえ)地区にある神明社(しんめいしゃ)を訪れたのは、市内の4つの小学校の3年生およそ40人です。

4つの小学校では、中学生になる前に児童が交流する場を設けていて、地域の歴史を学ぼうと、10年ほど前から神明社を訪れています。

小学生:
「人力だけで、よいしょよいしょって回した」

神明社には、かつて歌舞伎や人形劇などが披露されていた『回り舞台』や、舞台を回すための『奈落(ならく)』が、飯田下伊那地域では唯一、残存するとされています。

小学生:
「すごく大きかったし、奈落の底というのを知らなかった。めっちゃギシギシいって怖かった」

その後、子どもたちが鑑賞したのは…。

江戸時代後期の1859年(安政6年)に、この地域で起きた百姓一揆をもとにした紙芝居。

年貢が年々あがることに反発した農民などが、当時この地を治めていた奥州白河藩の奉行に直談判し、犠牲者を出さずに要求を認めさせたという実話で、紙芝居は地元の住民による手作りです。

小学生:
「昔話も面白くてよかった。昔のことを知れてよかった」
「今住んでいるところがこういうところだったんだと聞いてびっくりした。地域の歴史をまた学びたいと思った」

交流会ではそれぞれの学校の紹介も行い、子どもたちにとって地域とふれあう貴重な機会になったようです。