全国的に増加している電気が原因となる火災について、大分市消防局が再現実験を披露し、家庭などでの注意を呼びかけました。
電気機器やコンセントなどから出火する「電気火災」は2021年、全国で2600件発生し、2011年より788件増えています。こうした現状を知ってもらおうと、大分市消防局は電気が原因となる4種類の実験を披露しました。
このうち一般の家庭でも起こりやすいトラッキング現象を再現。この現象はコンセントとプラグの周りにほこりや水分がたまり、プラグの刃の間に電気が流れて出火するものです。実験ではコンセントとプラグが燃え、瞬く間に黒く焦げました。
また、よくしてしまいがちですが、束ねたコードには注意が必要です。
(堤記者)「一見コードに異常はありませんが、実際に手で触ってみるとかなりの熱さで触り続けることができないくらいです」
実験では束ねたままコード全体に熱がこもり、煙や火花が出始めました。そして、コードのビニール部分が溶けてショートが発生。燃えたコードが100度を超えたことも確認されました。
大分市消防局予防課・田口誠司参事「電気配線の上に重いものを置いたり、束ねたまま使用したりしないといったことが大切になります。今一度家庭での使用状況を確認して電気火災を防いでほしい」
大分市消防局は電気火災が増えた原因として配線の劣化や、携帯電話に使用されるリチウムイオンバッテリーの普及などが考えられるとして注意を呼びかけています。