料理などに欠かせない食品ラップ。便利ですが、使い捨てのためゴミとして廃棄されてしまいます。宮城県丸森町にはミツバチの巣を活用した「繰り返し使える」ラップを手作りしている女性がいます。どんなラップなのでしょうか。
保湿剤に使われるミツロウとは…
丸森町の小さな工房で黙々と作業をする山下久美さん。温めた布に黄色い液体をかけ、丁寧に伸ばしていきます。この液体の正体は…。

工房マメムギモリノナカ代表 山下久美さん:
「これがミツロウです」
ミツロウとはミツバチが巣を構成するために分泌するロウのことです。山下さんはこのミツロウを使って食品用のラップを作っています。
工房マメムギモリノナカ代表 山下久美さん:
「ミツロウは、リップクリームとかハンドクリームとか、保湿剤として使われるものなので、すごくしっとりした感触で野菜を包むと乾燥から守ってくれる」

手の熱で柔らかくなるのが特徴で、おにぎりやパンを包んだり器の蓋としても使えます。プラスチックのラップとの大きな違いはゴミが出ないことです。

山下久美さん:
「半年から1年ぐらいは繰り返し洗って使うことができる。最後は土に埋めると還る。全部自然素材で作られているので、ゴミになることがない」