29日までの3日間、柏崎刈羽原発の事故を想定した新潟県の防災訓練が行われました。18年ぶりに国と一体となって行った今回の訓練。様々な課題が浮かび上がったようです。

今回の訓練は、新潟県の上・中越沖を震源とする地震で柏崎刈羽原発7号機の炉心が冷やせなくなり、放射性物質が放出されるという想定で行われました。

岸田総理
「原子力緊急事態宣言を発出いたします」

国と一体での訓練は18年ぶりです。屋内退避も含めると住民およそ16万5000人が参加する大規模な訓練です。

原発から5キロ圏内の住民が避難のために使ったのは、海上自衛隊のエアクッション型揚陸艇=「LCAC」です。この船は2021年の訓練でも登場しましたが、波が高く住民を乗せるのは断念していました。

記者リポート
「住民を乗せたLCACが海上へと出ていきました。そして沖合4~5キロほどのところに泊っている輸送艦に船体ごと入り、住民を移すということです」

住民はその後、直江津港まで移動しました。「船での避難」に住民は…

住民
「海が荒れた時がちょっと不安かなと思います」
「本当に放射性物質があるところに自衛艦が迎えに来てくれるのか」
「自動車もありますし、わざわざ船に乗ってこれだけ時間がかかると放射能浴びる可能性があるので、早く抜けたいと思えば車で逃げるか…その方が早いのかな」