地震や津波を観測する装置をつないだケーブルを海底に設置する作業が高知県室戸市沖で行われています。
国などは地震計や津波計が内蔵された装置を海底に設置して、地震や津波を早期に観測する取り組みを日本の太平洋側で行っています。
このうち防災科学技術研究所が整備を進める、室戸岬から宮崎県の間で36の観測装置をケーブルでつないだ観測網=N―net(エヌネット)の設置作業の一部が報道陣に公開されました。
29日は海底ケーブルの先端を室戸ジオパーク内にあるデータの送受信施設まで引き揚げる作業が行われました。
防災科学技術研究所によりますと、N―netが完成すれば地震は最大20秒、津波は最大20分早く観測できることから、津波発生時に住民が避難できる時間が長くなることが期待できます。
▼防災科学技術研究所青井真(あおい・しん)博士
「観測されたデータが少しでも警報などの役に立って逃げる方が増えて結果として多くの命が救われればいいなと思う」
N―netは2024年度中に設置作業を完了させ、2025年度から運用を開始する予定です。














