史上最年少15歳7か月でバスケットボール日本代表候補にも選出された経験のある横浜BCの田中力(21)が、29日の広島戦でついにBリーグデビューを飾った。29点差を追う第4Qの残り4分を切ったところで、田中がコートに姿をあらわした。大きな歓声とともに、劣勢な会場の雰囲気が一変した。
出場からわずか1分後、河村勇輝(22)のパスを受けると、スピードのあるドライブでライン際から一気にゴール下へ入り込み、レイアップシュート。しかし、これは広島のドウェイン・エバンス(31)にブロックされ、得点ならず。会場はどよめきと歓声に包まれた。
そして、その1分後。味方がスティールしたボールが、田中へ。これを、またもや
スピードのあるドライブでゴール下へ切り込み、今度はしっかりと得点し、デビュー戦で出場3分41秒、2得点、3アシストを記録した。
試合後、田中は「自分はプロの人間。楽しみしかない」と話し、「自分には自信がある。できることとできないことがわかっている。できることをしっかりとやっていきたい」と自信をのぞかせた。今後についても「代表に入りたいし、優勝もしたい。その2つをかなえるためには、日頃の生活やバスケも改善していかないといけない」と意欲を見せた。
チームを指揮する青木勇人ヘッドコーチは(49)も「明らかに場の空気がかわった。フレッシュな空気をいれた。トップの試合にでたとき、ああやって輝くのは、チームとしても大事にしたい」と若い戦力に期待した。
日本代表の司令塔・河村も1歳下の後輩を、「優勝していく上で、必要な1人。こういう試合を経験すると、緊張もほぐれる。来週以降どうなっていくか、楽しみ」と語った。














