23日午後、富山市の住宅で73歳の男性がクマに襲われけがをし、猟友会により駆除されました。駆除されたクマは足跡のサイズなどから、今月17日に女性を襲い死亡させたクマとみられています。

川縁大雅記者:「今月20日にクマの目撃情報があったこちらの現場周辺では午後3時前にクマの人身被害が発生しました」

23日午後2時50分ごろ、富山市安養寺で「男性がクマに襲われた」と目撃した人から消防に通報がありました。

クマに襲われたのはこの家に住む73歳の男性で、自宅敷地内の納屋の中でクマに遭遇しました。

男性は顔と左足をけがし、搬送時は意識がありましたが、けがの程度は分かっていません。

警察や猟友会が駆け付けたところ、クマは納屋の中にこもっていましたが、その後、納屋の外に出てきたところを捕獲。加害個体と認められたため、警職法により、午後4時半ごろに猟友会の発砲でクマ1頭を駆除しました。

現場の住宅では今月20日に隣の住宅でクマが目撃されていて、警察や猟友会が警戒を続けていました。

駆除されたクマは成獣で、男性を襲ったクマと同じ個体とみられています。クマによる人身被害はことしに入って5件目です。

熊野地区自治振興会 若林義博副会長:「ほっとしているところなんですけど、以前に足跡なんかをみると2頭、3頭つらなっているのもみるので、今週いっぱいは地域としても警戒していきたい」

また、10月17日には2.5キロ離れた富山市江本で、クマに襲われたとみられる女性が遺体で見つかっていて、県によりますと、23日に駆除されたクマと足跡のサイズが似ていることなどから、駆除されたクマは、17日に遺体で見つかった女性を襲ったクマと同一とみられています。