熊本県が実施した旅行支援事業の不適切な助成金受給を巡り、TKU テレビ熊本が熊本県に対し関連会社の社名を公表しないよう求めたとみられる文書が明らかになりました。

この文書は旅行支援事業の助成金を巡り、熊本県の幹部が不適切な指示をしていたなどとして公益通報をしていた人物がきょう(10月20日)代理人弁護士を通じて公表したものです。

コロナ禍の旅行支援事業を巡っては今年2月、TKUヒューマンが約2500万円の助成金を不適切に受給していたことが分かっています。

公表されたのは行政文書と見られていて、今年1月の時点でTKU側から熊本県に対し「TKUヒューマンの社名を公表しないこと」を条件に助成金を返納するとの申し入れがあったと記されています。

一方で蒲島知事は今年4月の会見でその事実を否定していました。

記者「県やJTBに『社名を公表しないでくれ』という要求が一切なかった?」

蒲島知事「私はそう聞いています」

記者「知事としてもそういう認識?」

蒲島知事「はい」

文書が公表されたことを受け、蒲島知事は先ほど急遽、会見を開きました。

改めて社名非公表の要求があったのか尋ねられるとー

蒲島知事「私自身も受けていないし、そういう報告書も一切知らない」

これに対し記者からは

記者「知事に報告がなかったのはどう考える?」

蒲島知事「まだ公的な文書になってなかったと」

改めて要求も文書の存在も知らないと強調しました。

一方でTKU テレビ熊本は取材に対し「何もコメントできない」としています。