日本銀行は10月の地域経済報告を公表し、全国9つの地域のうち、6つの地域で景気判断を引き上げました。インバウンド需要を含む個人消費の回復が景気の支えとなりました。

地域経済報告、いわゆる「さくらレポート」は日銀が北海道から九州・沖縄まで全国9つの地域の景気判断をまとめたもので、3か月ごとの支店長会議の後に公表しています。

きょう発表されたレポートでは、北海道、東北、北陸、関東甲信越、中国、四国の6つの地域で景気判断を引き上げ、残りの3地域は判断を据え置きました。

景気を支えたのは、外食や旅行といったサービス消費を中心とした個人消費の回復です。

宿泊業からは「宿泊料金を引き上げる中でも、インバウンド客、国内客ともに旺盛な需要となっており、ほぼ満室が継続している」といった声や、百貨店からは「新型コロナの5類移行後の人出回復が続く中、バッグや化粧品等の外出関連財の販売が増加した」など好調な個人消費を示す声が寄せられました。

一方で、スーパーなどの小売り業からは「物価高による生活防衛意識の高まりを受け、不要なものは買わない傾向が強まっており、買い物リストを携えて来店する消費者が増えている」といった節約志向の強まりを指摘する声もありました。

また、企業からは価格設定に関して「足元の原油高や為替円安が新たなコスト上昇圧力になる」といった懸念を示す声もあがったということです。

「生産」の項目では、中国が日本産水産物を全面的に禁輸していることの影響として、北海道や東北の食料品業から「中国向けのホタテ加工品は受注量が減少した」や「ホタテの在庫が積みあがっている」などの声が寄せられました。