石油、天然ガス、穀物、肥料…これらに恵まれたエネルギー・食料大国ロシア。
ロシアはこれを“武器化”し、世界に強い姿勢を見せている。確かにエネルギーと食料、この2つを持つことは、いざというとき圧倒的に有利だ。だが日本の食料自給率は3割台、エネルギー自給率に至っては約1割というのが現実だ。ではどうしたらいいのか。“持たざる国”の明日を議論した。

■「オイルショックの教訓…皮肉にもその一つがロシアだった」


日本は食料もエネルギーも自給には程遠い状況だが、食糧の場合とエネルギーの場合では事情が異なると国際政治学者の森本敏氏は言う。食糧は嗜好によって美味しいもの、色々なものを食べたいから自給率が下がっている。国内で取れる米・野菜・魚をもっと食べれば自給率を上げることはできる。しかし…

国際政治学者 森本敏元防衛大臣
「エネルギーは自給率11%で、ほとんどは中東から原油を買っている。これを何とかしようと、自分の国で自給率を上げるというのは政治的に難しい。原子力は国民の理解が得られない。再生可能エネルギーはコストがかかる。エネルギーの問題はかなりクリティカル(危機的)」

となると、日本のリスクヘッジとしてのエネルギー対策は輸入先の分散くらいしかできないのだろうか?かつて経産省で通商交渉の最前線にいた細川教授はいう。

明星大学 細川昌彦教授
「私たちは石油危機を経験してる。私自身第2次オイルショックの時に原油の輸入を担当していた。ものすごい騒ぎでしたが、2度のオイルショックで日本の脆弱性に直面して、石油備蓄を始め、省エネルギーを始め、供給元の多角化を進めた。中東依存があまりに凄かったんで輸入元を分散した。皮肉なことにその分散したひとつがロシアなんですよ。サハリンの油田…。他にはメキシコとか…」