9月25日、中国・杭州で行われたアジア大会のスケートボード女子パークで自身国際大会で初となる金メダルを獲得した草木ひなの(15)。快挙から2週間後、今度はイタリアで行われた世界選手権に出場すると、銀メダルを獲得。パリ五輪代表選考レースで現在世界2位につけている。そんな中学3年生のシンデレラガールにnews23のメインキャスター小川彩佳が話を聞いた。

小川:おめでとうございます。金メダルと銀メダルの重みはどうですか?

草木:ありがとうございます。アジア大会の金メダルはとても重くて、優勝した重みがあるなって。世界選手権の銀メダルはちょっと悔しい思いもあるので次また頑張ります。

小川:この2週間で一気に人生が変わったっていう感覚はありますか?

草木:インスタのフォロワーさんも700人近く増えて、あとブラジルのテレビ局の方からオファーがきていて、地球の反対側から来てすごいうれしいです!

世界を驚かせたのは空中で1回転半回る「バックサイド540」女子では限られた選手しか習得していない大技だ。メダル獲得の原動力となった540について聞いてみた。

草木選手

小川:メダルの決め手ともなったのが大技「540」の成功でもあると思うんですけれども、草木選手の540を見るときにここを見て欲しいという所はありますか?

草木:一番は高さですね!女子の中では高さが人一倍あると思っているので、個性が一番せる技なのかなっていう思いはあります。

小川:540を習得するまでにはどのくらい練習されたんですか?

草木:540は乗るまでに1年近くかかりました。長かったですね。もう惜しいところまで早く行ったんですけど、そこから乗るっていうのが怖くて、気持ちもメンタルもやられてましたね。

小川:練習の中で怪我をされたりしたこともあったんですか?

草木:1回手首の骨折をしてしまったことがあって。がっつり折りました。

小川:恐怖心にはならなかったですか。

草木:1回転半回って着地をするっていう技なので、高さも出ると怖さ、恐怖心も出てきしまったり、最後の着地で怖がってしまったら、もう乗れないので、恐怖心をなくして、気持ちで乗りに行くっていう。

小川:気持ちで乗れるものですか?笑

草木:気持ちがあれば何でもできる!

小川:「気持ちがあれば何でもできる」名言でましたね!笑

そして、気持ちを上げるために欠かせないのが音楽。片方の耳だけイヤホンで音楽を聴き、もう片方はスケートボードの滑る音を聴くというのが草木のこだわりだ。アジア大会でも滑る直前までノリノリで音楽を聴く姿が印象的だった。

小川:滑る前に音楽を聴きながらものすごく乗ってましたよね?何を聴いていたんですか?

草木:音楽で気持ちを高めて、自分の世界に入ってます。アジア大会の時はラップをずっと聴いてました。ラップバトルを聴きながら。「新しいラップバトルが出た!これは私に聴かせるために」みたい感じで気分を上げました。

小川:煽り合ってるのを聴きながら自分自身が煽られてるような感覚で?

草木:そんな感じです。音楽はずっと聴いてます。練習の時も、大会の時もずっと音楽聴いて滑っているので音楽は欠かせないです。

さらにもう1つ、草木の気分を上げるのが大好きなぬいぐるみ。束の間のオフにはゲームセンターに足を運び、クレーンゲームでぬいぐるみをとるのが日課だ。中でも1番のお気に入りだという映画「テッド」のぬいぐるみは遠征の時も欠かさずに持ち歩いている。

草木選手とぬいぐるみ

草木:ちょうど抱き枕になるんです。もう毎回寝る時は隣です。アメリカとドバイに行った時はテッドのぬいぐるみを持って行ってなくて、その時に手首の骨折と脱臼したことがあった。でも、テッドのぬいぐるみを持ってた時は1回も怪我したことなくて。

小川:もうテッドは必ず持ち歩かないという思いがそこから「オレを連れて行けと」。

草木:そうですね。「連れて行かなきゃ骨折させるぞ」と。笑

小川:怖い!来年のパリ五輪には何を持って行きましょう?

草木:やっぱりテッドのぬいぐるみは絶対持っていきます!

11月2日からは茨城で開催される日本スケートボード日本選手権パークに出場予定。世界から熱視線を集める15歳の草木ひなのが大会3連覇を狙う。

■草木ひなの(くさき・ひなの)
2008年4月4日生まれ、茨城県つくば市出身。武器は「バックサイド540」。母の影響を受け8歳の頃にスケートボードを始めた。2022年の日本オープンで初優勝し、国内大会2連覇を果たしている。今年はアジア大会で優勝し、直後にローマで行われた世界選手権でも銀メダルを獲得した。