アメリカの姉妹都市を訪問していた富山県高岡市の角田高岡市長が移動を含めて7日間の日程を終え、きのう帰国し、「多くの分野で交流の種をまくことはできた」と一定の成果を強調しました。一方、ビジネスクラス利用をめぐる一部の報道を理由に今後は事前に質問内容を求めるなど事実上の「取材制限」をする考えを示しました。

15日午後8時50分ごろ。

梶谷記者:「角田市長らを乗せた飛行機が富山空港に降り立ちました」

7日間の日程でアメリカの姉妹都市、フォートウェーン市を訪れ帰国した高岡市の角田市長ら。訪米の成果について次のように述べました。

角田市長:「経済、教育、スポーツなど幅広く提案をさせていただきました。特に(フォートウェーン市の)ヘンリー市長と今後の国際交流について新たに様々なことを始めていくという思いを一つにできたことは大変意義がありました」

角田市長は2日目に現地のパデュー大学を訪問し、富山大学芸術文化学部や高岡法科大学の学生を対象にパデュー大学の学生からオンライン指導を受けられるほか小・中・高でも英語教育の交流を行うよう要請しました。

また、3日目にはフォートウェーン市のヘンリー市長と会談し、現地で高岡の伝統工芸品を販売する体制の構築を協議。その結果、現地美術館のミュージアムショップで2025年から販売するほかホームセンターでも取り扱う運びとなりました。

さらに販売チャンネルを拡大するため現地で伝統工芸品の商談会を開くということです。

角田市長:「できる限りの種をまくことはできました。今後は今回の訪問で得た施策をしっかりと進め、本市の発展につながることが市民に対して示すべき成果であると考えています」

今回のアメリカ出張を巡っては角田市長と中川議長を含む4人が航空機のビジネスクラスを利用したことで訪問団6人の旅費が1人あたり183万円と前回、11年前の旅費の6倍と高額になったことが注目を集めました。

高岡市は6年前に財政難に陥り、いまも役所内のエスカレーターが停まったままです。行政サービスが元に戻らない中での角田市長の行動に市には220件を超えるメールが届きうち9割以上が苦情や批判でした。

一方、角田市長は「体調を整えるため」などを理由に規定上、最上級の移動手段が可能としたうえで一貫してビジネスクラスの利用は問題ないとの認識を示していました。