水回りの修理や鍵開けを請け負う業者が、暮らしの緊急事態につけ込み、高額な代金を請求する“レスキュー商法”がいま急増しています。業者の元従業員が明かした、巧妙な手口とは?

■「水道修理で33万円」高額請求!“レスキュー商法"

大阪府に住む堀越さん(仮名・50代)はある業者から高額請求を受けたと言います。きっかけは2021年8月。自宅の床下で突然、水道管から水が噴き出してしまった際にスマホで見つけた業者に連絡したことでした。

現在は削除されている業者のHP
水のトラブル即解決、1000円から

高額請求を受けた堀越さん(仮名)
「とりあえず24時間対応っていうのと、すぐに連絡つきますみたいな感じで」

しかしこれが、思わぬ事態を招きます。自宅を訪れ、現場を確認した作業員。
簡単な説明をしたあと、水漏れしたパイプを撤去。新たなパイプを設置し、1時間ほどで作業は終了しましたが・・・

高額請求を受けた堀越さん(仮名)
「初めて見たとき、高って思いましたね」

業者が請求してきた金額はなんと33万円。明細を見ると、パイプ数十センチの交換作業に12万円かかっていました。「金額について事前に十分な説明もなかった」という堀越さん、工事をしてもらったという負い目を感じ、泣く泣く子どものための貯金を切り崩して全額を支払いました。

高額請求を受けた堀越さん(仮名)
「なけなしのお金やでって、正直やられたなって。ぼられたわっていう感じで」

■「材料代とすれば、100倍ぐらいとっている」明細を見たベテランたちは

33万円という工事費は、果たして“適正価格”なのか。取材班が訪れたのは、東京都の指定工事業者らでつくる団体。業界歴40年以上のベテランに明細を見てもらい「不当に高い値段を請求したと思う方は挙手をお願いします」と聞くと・・・全員が「高い」と回答。

東京都管工事工業協同組合 永島英俊 理事
「すべてが不自然」

東京都管工事工業協同組合 新家功一 副理事長
「中(明細)の書き方がいい加減な書き方ですよね」

不可解に感じたのは、交換したあのパイプ。業者は12万円を請求しましたが、実際の材料費は1200円ほどで済むといいます。

東京都管工事工業協同組合 宮崎文雄 理事長
「材料代とすれば、100倍ぐらいとっている」

東京都管工事工業協同組合 川口宏幸 理事
「間違いなく高いです。なんていうかですかね、詐欺に近い数字になっています」

合計33万円という金額は、果たして妥当だったのか。

業者はあらかじめ工事内容と料金について、十分な説明をしていたのか。
取材班が、業者の代表を直撃すると・・・

業者の代表
「ちょっといま運転中なんで、折り返していいですか?」

しかし、この後何度も連絡をするも、電話の応答はありませんでした。

堀越さん(仮)は返金を求め裁判を起こしていますが、業者側は「工事内容と費用について、あらかじめ詳細な説明をした」「過大な費用を請求したわけではない」などと主張しています。

実はいま、「暮らしのレスキューサービス」をめぐる高額請求トラブルが急増。

寄せられた相談
「トイレの修理で『390円から』と謳うネット広告をみて依頼したら、55万円の請求を受けた」
「契約を断れない状況にされ、作業内容もずさんだった」