富山市の中山間地域の集落に「電気代100万円」の衝撃が走りました。夏場の猛暑による水不足でかかった電気代が総額100万円近くにのぼることがわかり、農家は「パンチの連続」と嘆いています。

富山市の中山間地域にある山田清水。稲刈りを終えたこの集落では、まもなく特産のソバの収穫が始まります。この清水営農組合の代表理事を務める山崎巌さんの元に届いたのはー。
清水営農組合・山崎巌代表理事
「8月の渇水で余計にかかった分の電気料金の表なんですけど…。去年は23万円、おととしは30万円ほどかな。(今年は)電気通したのが5月末ですので、6月、7月、8月分合わせまして、ほぼほぼ100万円に近い金額になるわけですね。数字見てみて、びっくりしました」

8月分の電気代が66万円にのぼり、6~8月の3か月分で電気代は“100万円”近くに。
清水営農組合・山崎巌代表理事:
「電気料金の値上げ、それから渇水ということで使用期間も長くなりまして、負担が増大したというのが今年の現状です」
高額な電気代の原因は…

高額な電気代の原因は、この夏の猛暑による水不足です。富山県内では梅雨明け以降ほとんど雨が降らず、富山市の8月1か月の降水量は36.5ミリと、平年の17%程度でした。
中山間地域の山田清水でもー。
2つのため池から下流の約18ヘクタールの田んぼに水を供給していますが、この夏の異常気象でため池の水が枯れてしまいました。

清水営農組合・山崎巌代表理事:
「このため池も上のため池も(水が)なくなっちゃって、ポンプで水を揚げたわけなんですけど。今回みたいに10日あまり揚げたのは初めてですね」
山田地域では、万が一の水不足に備えて、近くのダムから水を揚げるためのポンプが設置されていますが、例年ほとんど動かすことはなく、基本料金だけで済んでいました。しかし、今年は10日間にわたりポンプを使わざるを得ない事態に。

清水営農組合・山崎巌代表理事:
「多分(ポンプを)使ってなかったら、集落の半分(のイネ」)は枯れてたでしょうね。間違いなく枯れてたと思います」