イスラエルを攻撃したイスラム組織ハマスについて、イギリスの公共放送BBCが「テロリスト」と呼ばないことに対し、政府や与野党から批判の声が強まっています。一方、BBCは「誰かをテロリストと呼ぶのは片方の側に立つことだ」と反論しています。

イギリスではイスラエルを攻撃したイスラム組織ハマスについて、政府が「テロリスト」と呼んで非難する一方、公共放送BBCは「テロリスト」という表現は公平さを損なうとして使わない立場を示しています。

スナク首相ら政府高官や与党・保守党の議員がハマスを「テロリスト」と呼んで非難しているほか、野党・労働党のスターマー党首も「BBCは説明すべきだ」と強調するなど批判の声が強まっています。

一方、BBCの編集ガイドラインは「『テロリスト』という表現は理解の助けとなるよりも妨げになる可能性がある」と定めています。

また、国際報道の責任者を務めるジョン・シンプソン氏はSNSで「誰かをテロリストと呼ぶのは片方の側に立って状況を公平・中立に報じないことになる」と反論し、「わめき散らさず視聴者に事実を提示することがBBCの仕事だ」と述べました。