しかし萬代橋を半分ほど走り終えた時、疲労で右足が浮いてしまい違和感が出てきました。父・和広さんが靴を履き直させますが、「…だいぶ良いけど、まだちょっと直してほしい」どうしても足の違和感が消えません。

「ハンカチとか、厚みのあるものを挟み込みたいんですよ…」
伴走の綾子さんの呼び掛けで沿道の人に貸してもらったハンカチを、浮いている足と靴との間に挟みました。

【春香さん】「大丈夫」
【和広さん】「さあいこう!」
【綾子さん】「笑いが出たよ。元気出たよ!」

周りの人の力を借りながら再び前へ―。

【和正さん】「去年より調子良いんじゃないですかね。ちょっとペースが速いな」

しかし萬代橋を渡り切るまで残り30mの所で、綾子さんが春香さんを止めました。

「体力的に、足の感じ的に、ここで折り返すのが一つのポイントかと思うけど…」

「あともう少しで2km完走」という思いも頭をよぎります。