接種日がわからない人を「未接種扱い」にはしていない?

松野官房長官の説明には疑問も

未接種に入れていたのは、接種そのものが不明な人だと言います。

ただ、分類は、接種済・未接種・接種歴不明の3つ。そもそも「接種そのものが不明な人」は、はじめから接種歴不明に分類されているはずで、官房長官の発言には疑問が残ります。

こうした中、河野前大臣は自身の公式ホームページで改めてこう書きました。

(河野太郎前ワクチン担当大臣の公式HP)
「厚労省は、未記入の場合、未接種に分類していました。ワクチン接種が進むにつれ、接種歴のある人が未記入の中にどんどん増えていきます。情報の点検とアドバイザリーボードの議論の結果を待ちたいと思います」

河野前大臣の公式HPに投稿された文章

打った人も未接種に分類していたというこの発言。松野官房長官の発言と食い違いが生じています。

厚労大臣が陳謝「率直にお詫びしたいと思います」

一方、後藤厚生労働大臣は6月14日、改めてこの問題について。

(後藤茂之厚労大臣)
「資料の解釈に際しての留意点などについて、十分なご説明ができていなかったことについては、国民の皆様に率直にお詫びしたいと思います」

会見の質疑に答える後藤厚労大臣

不適切な分類だったと陳謝したのです。

ずさんだった厚労省のワクチンデータ分類。

では、この問題を受け、データの厳密な扱いを始めたのか。現場の医師に改めて聞くと。

(細川外科クリニック・細川秀一院長)
「(Q厚労省から要請あった?)全くそれはないですね。うちの診療所は名古屋の中でも陽性者たくさんいて検査も治療もする。一切連絡がない。我々の今のレベルでは厚生労働省が出したデータを一応信じるしかないですね。おかしいよねと思いながらも、信じるしかないのが現状だと思います」


今も、接種しても日付がわからない人、もしくは接種したかどうかもわからない人がかなりの数に上っています。

ワクチンへの信頼性にかかわるデータの公表についてさらなる検証が必要です。