ソフトバンクグループの孫社長はチャットGPTなどの生成AIについて、受け入れて使うか、拒否して使わないかで決定的な差が出るとし、国内企業の多くが利用を禁止していることについて「危機だ。目覚めよ」と訴えました。

法人向けのイベントで講演したソフトバンクグループの孫正義社長。冒頭、会場に向けてAGI=汎用人工知能の意味を知っている人に挙手を求めましたが…

ソフトバンクグループ 孫正義 社長
「ヤバい。誰も手を挙げてない。一般の人でAGI(汎用人工知能)を知らない。うーん…まずヤバいということを知ってください。日本はヤバい、自分はヤバいということを知っていただきたい」

このように述べた上で、チャットGPTなどのAIの急速な進化を念頭に、10年以内にAIは人類よりもはるかに賢くなるとの考えを示しました。

ソフトバンクグループ 孫正義 社長
「10年以内にAGI(汎用人工知能)は人類よりも少なくとも10倍賢くなる。ほぼ全てのテーマにおいて10倍、人類の英知の総和の10倍ぐらい賢くなる」

さらに、20年後には人類の1万倍の知能を持つと予想し、AIと人間の違いは“人間と金魚のようなものになる”と持論を展開しました。

そのうえで、AIを受け入れて使うか、拒否して使わないかで決定的な差が出てくるとし、国内の企業の多くが利用を禁止していることについて「甚だ問題で危機だ。目覚めよ」と訴えました。

ソフトバンクグループ 孫正義 社長
「日本においては、会社で(チャットGPTの利用を)禁止してる、あるいは禁止を検討してるという会社がなんと72%。どうなってんだ日本は。もう甚だ問題であります。一番の問題じゃないですか、いまの日本社会の、企業の。僕はそれほど重要な危機だと。日本よ目覚めよと。なんで禁止するんだと、なんで使ってないんだと」

また、自身は毎日AIを使っているとし…

ソフトバンクグループ 孫正義 社長
「もうね、うちの役員とかとディベートするより…あんまり言うと彼らに怒られますね。GPTの方が少なくとも安く使えます」

会場から笑いを誘いました。

ただ、AIの利用については…

ソフトバンクグループ 孫正義 社長
「好む好まないに関わらずですね、AIは規制していくべきだと僕は思いますよ。あまりにも強い力を持つようになりますから。見方によっては、核爆弾よりも危険です」

一定の規制が必要だとの見解を示しました。