国産高級車「センチュリー」なぜ手放す?

議長を乗せる車ということでほかの公用車よりも丁寧に点検・整備を行ってきたというだけあって外装・内装ともに美しく保たれ車両としての性能も良い状態だといいます。議長が座る後部座席の座り心地は…。

河村庸市キャスター
「(後部座席は)シートがふかふかしています。長い距離を乗っても疲れにくそうです。なんだか私自身は何も変わっていませんが偉くなったような気がします」

では、なぜ手放すことになったのでしょうか?

五所川原市管財課 津田洋輔係長
「老朽化も進んでいる車ですしメンテナンスにも費用がかかってきております。また、人数が乗れる車も考えているところもあるので、今回、売却の手続きを進めております」

センチュリーの定員数は5人。近年、公用車はこうした高級セダンから広々として定員が多く荷物もたっぷり積めるミニバンへと人気の傾向が移りつつあります。たとえば長野県では2021年、県が20年前に購入した幹部職員用のセンチュリーを「維持費がかかる」としてインターネットのオークションに出品し165万円で落札されました。

一方、山口県では県が2020年に「貴賓車」としてセンチュリーを2090万円で購入したことを元県職員が「地方自治法に反する」として購入費用を知事に請求するよう求め、訴えを起こしました。この裁判は“センチュリー訴訟”と呼ばれ、今後、最高裁で審理されます。

維持費や購入費用の問題から変わりつつある公用車。青森県五所川原市のセンチュリーは10月17日の一般競争入札で売却する予定で、申し込みは6日まで受け付けています。

五所川原市管財課管財係 津田洋輔係長
「広くどなたでも購入を検討される方は参加していただければ構いませんが、長く使っている車ですのでこれからも大切に使っていただける方に参加していただけたら」

五所川原市管財課管財係 津田洋輔係長

49万5000円以上の最高額を提示した人が約1000万円で購入したセンチュリーの次のオーナーとなります。

青森県五所川原市では新しい議長の車はミニバンを購入するのではなく、リースで契約する予定だということです。今回の入札は「ふるさと納税」とは違いますが、買い手は市の財政を応援することにもなりそうです。詳しくは五所川原市管財課管財係(0173-35-2111)へお問合せください。

入札の申し込みは10月6日(金)までです。