■第19回アジア大会中国・杭州(1日・拱墅運河スポーツパーク体育館)
女子シングルス準決勝で、早田ひな(23、日本生命)が世界ランク4位の中国・王芸迪(26)をゲームカウント4-3で下し、銀メダル以上が確定した。女子シングルス決勝進出は1994年広島大会の小山ちれ(金メダル)以来、29年ぶりとなった。
フルゲームの大熱戦の末、最後はデュースから12-10で制した早田は、この日行われる決勝で世界ランク1位の孫穎莎(22)と対戦する。
王との対戦成績は1勝2敗。5月の世界選手権シングルス準々決勝で大接戦の末、4-3と破り、早田が自身初のメダルを決めた時以来の対戦になった。
第1ゲームは立ち上がり拮抗する展開から、早田はサーブの配給を工夫し崩してからフォア側や相手の打ちにくい所攻めて連続得点からリズムをつかみ、11-4と最初のゲームを奪った。
第2ゲームは相手は早田を台から下げされる展開。早いラリー戦でうまく対応できず4連続得点を許すと、流れは王芸迪に。先にゲームポイントを取られ3-11と落とした。
第3ゲームは早田が2ポイント先行すると、第1ゲーム同様相手のフォア側を攻めるなど4-1とリード。激しいラリーも緩いボールを織り交ぜ、チャンスの時に積極的に先に攻めて主導権を握り、相手のミスも増え6連続得点で8-1。このゲームは先にゲームポイントを奪い、最後は長いラリーを制して11-8。ゲームカウント2-1とリードする。
第4ゲーム、サーブにも変化をつけ相手のミスを誘うなど4-2。中盤、一進一退の攻防が続き、角度のあるバックハンド攻撃には相手も苦笑い。だが6-6から王芸迪に連続得点を許し、7-11と互角の戦いに。
第5ゲーム、激しいラリーに粘り、お互いフォアが決まり、早田もチキータを混ぜながら相手を翻弄し、10-7とリードする。だがここから相手の攻撃が決まりはじめ、10-12と逆転を許しあとがない状況に。
第6ゲームは相手のフォアサイドを狙う展開。台から下げられてもバックに緩いボールを送ってミスを誘い、先行していたが相手も粘り7-9とリードされる。だが早田も負けじと攻め続け1ポイント差と迫るところで勝負を決めたい中国はタイムアウト。早田は勝負どころで回り込んでフォアハンドや相手のフォアサイドを徹底的に攻める。相手の攻撃をカウンターで反撃し、粘る相手を引き離して15-13と最終ゲームにもつれ込む。
最終ゲーム。早田が先行し相手に打ちにくい所を送られるも対処し、相手の攻めに対しても落ち着いて対応。相手のフォアサイドに厳しく、バックには緩いボールと織り交ぜリードする。しかし相手も負けじと攻め、9-9と白熱した展開となり、意地のぶつかり合いの大接戦。3ゲーム続けてのデュースとなったが、最後は早田の攻めが勝り12-10で勝利。早田は両手を突き上げ喜びを爆発させた。
今夜行われる決勝は、今年の世界選手権王者、世界ランク1位の孫穎莎(22)と金メダルを懸けて対戦する。