■「全国なので色んなお客様とお会いできる」
“GoToトラベル”でも“県民割”でもない新たな旅行支援策。期待を寄せていたのは都内の旅館です。
和の空間に癒される客室、東京スカイツリーなどの景色を満喫できる、「PROSTYLE旅館 東京浅草」。
「都民割」とは違い、今回の旅行支援策は全国が対象なので、その分、期待も大きいと話します。
プロスタイル旅館 東京浅草 並木亜由美副支配人
「新たに全国ということなので色んなお客様とお会いすることもできるのではないかなというところで、すごく楽しみにしております」

また、人気の温泉地「草津温泉」からも。
ホテル一井 手島悟支配人
「観光が動くというのがすごく大切だと思いますので、業界がどんどん活発化していくというのはいい話だなと思います」

ここ最近は「県民割」を使った群馬県や隣接する県からのお客さんは増えてきているといいますが、東京や、遠方からの客足はまだまだ鈍いといいます。
ホテル一井 手島悟支配人
「(夏休みシーズンは)草津温泉の街自体がにぎわう時期ですのでコロナ前と変わらないお客様がお越しくださればもっともっと良いのかなと感じます」
■「通り過ぎちゃうと恩恵どころか・・・」
一方、観光地から聞かれたのは期待の声だけではありません。
今が旬の「桃狩り」を行っている山梨県・笛吹市の「見晴し園」。

今年は天候に恵まれ、桃はみずみずしく最高の出来ですが、予約は例年の7割ほど。コロナ前の状況とは程遠いといいます。
そんな農園に、新たな旅行支援策について聞いてみると。
見晴し園 前島晴信営業部長
「おそらく恩恵を受けられないと思っているので、正直ほとんど期待していないです。やっぱりみんな飛行機とかで遠いところ(観光地)に行くイメージがありますよね。(山梨は)東京から逆に近すぎるので宿泊でいくようなところではないかなと」

今回の支援策で最大8000円が補助されるのは、新幹線や飛行機などを使った宿泊旅行。
そのため、都内などのお客さんが遠方の観光地に流れてしまうのではと心配しているのです。
見晴し園 前島晴信営業部長
「首都圏から近いっていうのはだいぶ恵まれている地域なんですが、通り過ぎちゃうと恩恵どころか、むしろ逆に(客が)少なくなるのではないかと懸念はある」
国内旅行をお得に楽しめる、新たな支援策。観光業界全体を盛り上げる起爆剤になるのでしょうか。