■第19回アジア競技大会中国 杭州(日本時間29日、大会6日目)

初日を迎えた陸上競技は、女子10000mで廣中璃梨佳(22、JP日本郵政グループ)が銀メダルを獲得した。タイムは31分50秒74。

同種目、日本勢としては2014年仁川大会の萩原歩美(銅メダル)以来、2大会ぶりの表彰台。06年ドーハ大会の福士加代子以来となる金メダルには惜しくも届かなかった。優勝はバーレーンのV.J.K.モトシオ(32)。

弱い雨が降り続け、湿度も高い中でレースはスタート。10000mは8人で争われ、序盤から廣中が先頭で引っ張る。1000mは3分6秒98で通過し、廣中の今季ベストより早いペースに。後ろから上がってきたバーレーンのモトシオとB.E.レビトゥ(25)の2人が少し前に出て廣中は3番手になるが、落ち着いて自分のペースをキープ。

3000mから4000mに向かう中、後続が離れていき先頭は3人に絞られる。5000mを過ぎてさらにペースが上がる中、レビトゥが少し前に出て6000mを通過。

だがモトシオがレビトゥを抜いて差を広げていき、廣中は少し苦しい表情になりながらも前の二人を追う。残り2800mを過ぎて廣中がレビトゥを一気に抜くと、レビトゥは直後に足が崩れ転倒するアクシデント。

勝負は快走を続けるモトシオと廣中の一騎打ち。ラスト5周を切り、なかなか差が縮まらず。残り2周から少しずつ差を詰め、14秒あった差がラスト1周あたりで10秒まで縮まる。最後の力を振り絞る廣中だが、逆転ならず2位でフィニッシュ。

廣中は今年8月の世界陸上ブダペストで7位に入賞。昨年の世界陸上オレゴンでは12位、30分39秒71の日本歴代2位をマークした。今大会は10月3日に行われる5000mにも出場する。