■第19回アジア大会中国・杭州(29日・拱墅運河スポーツパーク体育館)
日本のエース張本智和(20、智和企画)が男子シングルス3回戦に出場し、イランのN.アラミヤン(31)をゲームカウント4-2で下し、ベスト8入りを果たした。次の準々決勝で勝てば、銅メダル以上が確定する。
24日の団体戦準々決勝では、戸上隼輔(22、明治大)がN.アラミヤンと対戦し、フルゲームの接戦の末に2-3で敗北。張本は弟のニマ・アラミヤンに2-3で敗れた。
団体戦の雪辱に向け、難敵を相手に第1ゲームはバック主戦型の相手にロングサーブを中心に組み立てる。コースを突く戦術や相手の変則的なボールに対しても落ち着いて対応し、途中粘られるも11‐9と先取する。
第2ゲームは、アラミヤンの投げ上げからのYGサーブに苦しみ、台から離される展開になり5-8とリードを許すが、自分のチャンスがくるまで粘った張本がデュースで苦しみながらも12-10と連取。
第3ゲームはアラミヤンの積極的な攻めに苦しめられる。張本は打つコース取りを工夫し、ここまでロングサーブを中心に攻めていたが、勝負所で短いサーブを出すなど自分のリズムを取り戻して11-8と勝利に王手。
あと1ゲーム奪取で勝利となるが、第4ゲームは出足で相手に7連続ポイントを取られ相手の勢いを止められず、5-11でこのゲームを落とす。第5ゲームはお互い譲らず8-10とマッチポイントを握られ、レシーブから積極的に攻めたが捕まえきれず10-12で落とす。
第6ゲームも相手を台から下げ、チャンスを作るが要所で決めきれず苦しい展開に。10-7と先にマッチポイントを握った所で張本がタイムアウト。ここで相手が粘りをみせ3連続ポイントと追いつかれるが、我慢しきった張本が勝利。相手の猛追を振り切った張本は試合後、安堵した表情をみせ、ベンチの田勢監督と喜びを分かち合った。
同種目、男子では2010年広州大会で水谷隼が銅メダルを獲得しており、今大会表彰台ならば13年ぶりとなる。同じく3回戦に出場した吉村真晴は香港の黃鎮廷にフルゲームの接戦に敗れ、ベスト16で敗退した。
【卓球競技・日本代表29日の結果】
■男子ダブルス
及川瑞基/松下大星(3回戦)〇3-0 アン ジェヒョン/パク ガンヒョン(韓国)
■女子ダブルス
木原美悠/張本美和(3回戦)〇3-0 S.アクラ/D.P.チターレ(インド)
平野美宇/長﨑美柚(3回戦)0-3〇 陳夢/王芸迪(中国)
■男子シングルス
張本智和(3回戦)〇4-2 N.アラミヤン(イラン)
吉村真晴(3回戦)3-4〇 黃鎮廷(香港)
■女子シングルス
平野美宇(3回戦)2-4〇 ピョン ソンギョン(北朝鮮)
早田ひな(3回戦)〇4-0 J.ジョウ(シンガポール)