■第19回アジア競技大会 3日目(26日、中国・杭州)
フェンシング男子エペ個人の決勝は史上初の日本人対決となり、加納虹輝(25、JAL)と古俣聖(25、本間組)が対戦。15‐7で加納が勝利し、個人では1978年バンコク大会の荒木敏明さん以来、45年ぶりの金メダル。日本人選手が金銀独占となった。
エペは全身すべてが有効面で、先に突いた方にポイントが入り、両者同時に突いた場合は両者のポイントになる。1試合が3分間の3セットで9分間。15ポイント先取で勝利だが、15ポイント未満で9分間が経過した場合は得点が多い方が勝利となる。
2021年東京五輪男子エペ団体金メダルメンバーの加納と2023年1月のグランプリドーハ大会で3位に入り日本人初の表彰台に輝いた古俣の日本人同士の対戦となった。お互いの戦い方がわかっているため、なかなか攻め込めず。開始1分30秒、加納がカウンターで1ポイントを奪った。その後も加納が連続でポイントを奪い、最初の3分は加納が3‐0とリードした。
中盤も加納が受けに回るが確実にカウンターを狙っていった。古俣がポイントを奪っても加納は古俣の体に同時にヒットさせ、ポイントを加えていった。
9‐3と加納がリードして迎えた最後の3分間、古俣は積極的に前に出ていくが、加納のディフェンスに阻まれ、カウンターでポイントを奪われた。加納は堅い守りとカウンターで15‐7で古俣を破り、1978年バンコク大会の荒木敏明さん以来、45年ぶりの金メダルを獲得。古俣は銀メダルとなった。