■アジア大会中国・杭州 3日目(26日、黄龍スポーツセンター体育館)

体操の男子個人総合決勝(ゆか、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒の6種目)、日本は北園丈琉(20)・川上翔平(20)が出場、北園が87.032点で銀メダル、川上は81.832点で4位となった。

日本の体操界を背負う若き2人が個人総合決勝に出場、ゆかからのスタート、北園は最初の伸身のダブルをしっかり決めると続く「ルドルフ」は着地を止めた。さらに後方2回宙返り2回ひねりのE難度も着地を決めるなどフィニッシュ後はガッツポーズも飛び出した。14.400と高得点をマーク。川上も北園に続きかかえ込みの2回宙返り2回ひねりの着地をしっかり決めるなど13.700をマークした。

最初のゆかで高得点をマークした北園は続くあん馬でも攻めて、高い開脚回転で高難度の技を見せた。着地も決めて「ヤー!」と思わず大きな声を挙げてガッツポーズ。14.600をマーク。川上も攻めたが1度の落下で12.866と記録は伸びなかった。

3種目目、日本勢が苦手なつり輪、ここまでトップとは0.100差の2位、北園はつり輪でも安定の演技を見せた。フィニッシュ「伸身のルドルフ」をピタリと止めて13.866。予選より得点をあげた。

前日25日の団体決勝後には「ミスをしないのが当たり前で、それにいい演技を加えていく」と話した北園。ここまで最高の演技を見せてくれた。4種目目の跳馬では前転跳び1/2ひねり後方伸身宙返り2回ひねりの「ヨー2」を見せたが体重が後ろにかかり崩れそうになったが耐えた。得点は14.433。

5種目目の平行棒、集中力を切らさず一つ一つの演技を確実に決めて、最後の着地もピタリと止めた。点数も15.300をマークした。そして、6種目目は得意の鉄棒、最終演技でも落ち着いた演技、「コールマン」もしっかり決めて、着地も綺麗に決めた。北園も着地した瞬間に、ホッとした表情を見せ、笑顔も見られた。得点も14.433。合計得点は87.032で銀メダルを獲得した。川上も得意の鉄棒で好演技を見せ、合計得点81.832で4位に入った。

試合後、4位の川上は「4位という結果だったけど本心はもっと上を目指していたので悔しい」と話し、中国については「改めて圧倒的な強さを見せつけられた。パリ五輪まで残り1年間、死ぬ気で努力していく」としっかり前を見つめていた。

銀メダルを獲得した北園は「この場に立てない選手がいる中、任された自分の仕事は絶対にやりきらないといけないという強い思いを持って臨んだ。そういった思いが演技に少しでも出せたんじゃないのかな」と振りかえった。

【体操男子個人総合結果】
1位 張博恒(中国)89.299 
2位 北園丈琉   87.032
3位 蘭星宇(中国)84.965
4位 川上翔平   81.832