■アジア大会 2日目(25日・中国 杭州 蕭山臨浦 体育館 )
柔道2日目、女子63㎏級(決勝)に出場した髙市未来(29、コマツ)がゴールデンスコアまでもつれたが相手が3回目の指導を受け、金メダルを獲得。アジア大会初制覇を果たした。
旧姓田代。昨年11月に元66kg級日本代表の髙市賢悟氏と結婚して、姓が変わった。 2016年リオ、2021年東京と2大会連続で五輪代表を務め、2019年の世界選手権では銀メダルを獲得。数々の大舞台で活躍してきた髙市はアジア大会の初戦、早稲田大卒の元学生王者・K.ワタナベ(27、フィリピン)に開始わずか11秒で一本勝ち。
準決勝では先に小内刈で技ありを取られるが、落ち着いた試合運びで中盤の2分3秒に大内刈で技ありを返すと、終了20秒前に相手の体勢が崩れると袈裟固で合わせ技一本。決勝進出を果たした。
決勝の相手は世界の舞台での実績がある選手は唐婧(28、中国)。会場の大声援を受けて唐は積極的に攻撃、髙市は受けに入ってしまい1回目の指導を受けた。そこから髙市が組み手争いで優位にすすめると今度は唐が受けに周り1回目の指導、さらに唐は掛け逃げの指導も受け後がなくなった。
お互い決め手がなくゴールデンスコアに入ると、完全に髙市のペース、唐は組み手争いでも嫌がり3回目の指導。終始攻め続けた髙市がアジア大会初制覇となった。
試合後、髙市は「アウェーな状況での戦いだったんですけど、勝ち切れたことが自信になった」と話し、「技だしができなかったんですけど、組み手の部分では徹底して付くことが出来たなと思います」と振りかえった。「今後はパリ五輪にまずは出場して、金メダルを獲れるように頑張りたい」と次を見据えた。
同日行われた女子57㎏級、玉置桃(29・三井住友海上火災保険)は決勝でゴールデンスコアに入り、19秒で返し技を取られ銀メダル。男子73㎏級、橋本壮市(32・パーク24)は決勝で終始攻めの姿勢を見せたが一瞬の隙を付かれ肩車で技ありを取られ敗戦、銀メダルとなった。男子81㎏級、老野祐平(22・帝京平成大4年)は3位決定戦で一本勝ちを収め銅メダルを獲得した。