乳幼児や高齢者が感染すると重い肺炎になることもある、RSウイルス感染症。そのRSウイルス感染症の発症や重症化を防ぐ効果が期待される、60歳以上対象のワクチンの製造販売について25日、厚生労働省によって日本で初めて承認されたと、製薬メーカー、グラクソ・スミスクラインが発表しました。
25日、厚生労働省によって日本での製造販売が認められたのは、イギリスに本社を置く製薬会社、グラクソ・スミスクラインのRSウイルスワクチン「アレックスビー」です。
接種の対象は60歳以上で、今年5月には世界で初めてアメリカで、その後、ヨーロッパ、イギリス、カナダですでに承認されています。
ワクチンは「組み換えタンパクワクチン」と呼ばれるタイプのワクチンで、RSウイルスによる感染症を予防。
治験では、ワクチンを接種した人の94・1%が重症化が低減し、全体的なワクチンの有効性は82・6%と、重症化予防や発症予防が期待されています。
一方、副反応は、注射部位の痛みや疲労、筋肉痛、頭痛が多く見られたとのことです。
RSウイルス感染症は乳幼児や高齢者が感染すると重い肺炎になることもあり、グラクソ・スミスクラインによりますと、国内の60歳以上における1年間の入院者数は約6万3000人。また、そのうちのおよそ4000人が死亡していると推定されるということです。