さまざまな原因で記憶や思考などの認知機能が低下し、日常生活・社会生活に支障をきたす「認知症」。その周辺症状の1つと言われるのが、あてもなくうろうろと歩き回る「徘徊」です。今、徘徊からそのまま行方不明となってしまう認知症患者が全国で増加しています。
ある男性の妻は、1か月半前、突然姿を消しました。「何もいりませんので、生きて帰ってきてほしい」。息子2人とともに妻の帰りを待っています。

「昨日までいた人間が急にいなくなって、もう…胸が張り裂けそうです」

こう話すのは、鳥取県米子市に住む荒川勉さん(64)です。8月8日、荒川さんが朝起きると、隣で寝ていたはずの妻・泰子さん(59)の姿はなく、それ以降行方がわからなくなっているのです。

荒川勉さん
「おそらく松江の実家に向かったと思う。ただ、認知症を患っているので電車に乗るとか、車で行くとかそういったことは考えず、どうも歩いて向かったようです」