10月2日に進捗内容を具体的に報告
井上貴博キャスター:
国際社会からの厳しい目、広告スポンサーが離れていく、そんな状況を受けての動きといえそうです。
19日夜、ジャニーズ事務所が代表取締役・東山紀之さんの名前でホームページを更新しました。「今後の会社運営に関するご報告」です。
内容を整理しますと、主に4つです。
▼社名変更
▼藤島ジュリー氏の株式保有
▼被害補償の方策
▼タレント・社員の将来
などについてということ。10月2日に進捗内容を具体的に報告するという内容が書かれていました。

これまでの対応では、9月7日の会見で東山さんは、「(ジャニーズ事務所の社名変更について)大変議論をしました。これだけの犯罪ですから、引き続き名乗るべきなのか、とりあえず“ジャニーズ”というのはこのまま続けさせていただく」としていたんですが、様々な質問が飛ぶ中で、「(社名変更検討の余地は)あります」というふうにも話していたわけです。

この社名存続について、ジャニーズ性加害問題当事者の会・志賀泰伸さんは「変えるべきだと思っています。世界的に見ても人類史上初の出来事になっている。ジャニーの名前を残すような事務所は存在してはいけない」と話しています。
ジャニーズ性加害問題当事者の会・二本樹顕理さんは「(ジャニーズという)言葉を聞いてしまうと過去の被害体験を思い出したり、フラッシュバックが起きてしまう」と話しています。

そして、ジャニーズ性加害問題当事者の会・中村一也さんは「これだけ大きな問題になっていますし、個人的にも社名を変えるべきだと思う。被害者を救うことに真摯に向き合ってほしい」というコメントを発表しています。

ホラン千秋キャスター:
これまでもジャニーズという言葉は、男性アイドルの代名詞的な使われ方をして、本当にファンの皆さんであったり所属されてるタレントの皆さんからしても特別な意味を持つものだったと思うんですけれども、会見を終えて、やはりスポンサー企業たちがこれでは対応として不十分だということで、「おそらく契約を見直します」という声が上がったと思うんですね。でも、ここで社名を変更するということが、スポンサー離れを止めるために変更するのではなくて、あくまで被害に遭われた方々、それから、これからこのジャニーズという事務所という企業がどうあるべきかというところを原点にしていただきたいなという気持ちがあります。
萩谷麻衣子弁護士:
この事件というのは、前代未聞の大手芸能事務所による長年にわたる性加害・性搾取の問題であって、ファンの方にとってもジャニーズって特別な名称だというのはもちろん理解できるんですけども、そうなると被害者の方にとってもやっぱり特別な名称になってしまっていて、加害者の名前を名称として使い続けるというのは、普通は、あり得ないだろうと思います。実態から考えても、長い間、その名称のもとで性搾取を行いながら利益を上げてきたということになってしまうので、やっぱりその名称を使って、またさらに利益を上げていく企業として残るというのは、私はあり得ないだろうなと思います。
井上キャスター:
今、数多くの企業が対応を表明している中で、テレビ局が一番対応していないっていうのは解せないっていうところがあると思うんですけど、ジャニーズ事務所側からすると、今のタレントさんも守るべきだと思うんですよ。その場合、やはりジャニーズ事務所を解体して、もう一度別会社を作って、被害者の救済と別に分けた組織でやっていくぐらいのことをやらないと、スポンサーはもちろん離れていきますし、タレントさんも仕事を失う。何か根本的な部分をもっと変えないといけないのではないかなというふうに感じるんですが。
萩谷弁護士:
全くその通りだと思います。調査チームの調査報告書でも、このガバナンスの問題については解体的な出直し・見直しが必要なんだということを明確に指摘されていて、今後はもう名称を変えて、芸能していく会社、それから補償していく会社、それを分けてやっていくということも一つの手だと思うんですね。ジュリーさんが100%株を持っていなければ損害賠償が進んでいかないということはないと思うんです。100%持っていなくたって損害賠償は進んでいくし、ジャニーさん、メリーさんの相続人でもあるわけですから、そこから引き継いだ個人的な資産を相続人として、法的枠組みを超えて賠償に充てるということも十分できるはずで、この会社の代表者じゃなきゃできないということはないはず。ガバナンスというのをもっと踏み込んで変えていくべきだと思います。
井上キャスター:
ファンの皆さんが気になっているところかもしれません。社名変更の影響について、もちろんジャニーズ事務所がジャニーズの名前を変更するとなると、グループ会社の名前も変えていく必要があります。そして、アーティスト名です。関ジャニ∞、ジャニーズWEST、Hey!Say!JUMPなど、こういったアーティスト名もどうなっていくのかというのは、今後の発表を待つというところになるのかもしれません。
