東京電力・柏崎刈羽原子力発電所の再稼働の議論の前提となる、東京電力福島第一原発事故を巡る新潟県独自の『3つの検証』の総括について、検証総括委員会の池内了前委員長が17日に会見を開き、「総括になっていない」と批判しました。
【検証総括委員会 池内了前委員長】
「書かれていることの簡略版を示すだけでは総括書にはならない」

十日町市で会見を開いた池内了前検証総括委員長は、新潟県が9月13日に公表した東京電力・福島第一原発事故を巡る県独自の『3つの検証』の総括報告書について「柏崎刈羽原発に対して何ら言及しない検証総括はありえない」と指摘しました。
【検証総括委員会 池内了前委員長】
「巧妙に福島事故の悲惨さを弱めて、避難の困難さや被爆への悪影響を軽く見せるようなバイアスが認められます」
「3つの検証」については、池内前委員長と新潟県との間で意見が対立したため、県が委員会に代わって総括を取りまとめていました。

池内前委員長は、年内にも独自の総括報告書を公表する方針だということです。