「この葉っぱは何にするか何色にするか、そういうことですよね」

退職して始めたもう一つの趣味はステンドグラスです。

赤と緑の花模様のランプシェードが特にお気に入りだそうです。

こちらは、山口市の旧サビエル記念聖堂をかたどったランプ。

阿部さんは火事で失われた教会をステンドグラスにしたいと、設計図から書き起こしました。

見事な出来映えです。

フジの花がモチーフのこの作品は制作期間半年の大作です。

ステンドグラス作りは、デザインに合わせて色ガラスをカットし、はめ込んで固定する根気のいる作業です。

枝から花房にかけてのグラデーションと、繊細な花びらが見事なランプも半年かけて作りました。

制作中は、家族が心配するほど没頭していたそうです。

「グリーンには紫がいいとかね、そういうのを頭に入れる。おしゃれするんです、つまり」

色合わせの知識をおしゃれに生かすという阿部さん。

男女のペアが息を合わせて踊り、互いの性格まで伝わるという社交ダンス。

発表会で阿部さんとペアを組むダンスの先生もその意欲に驚いているようです。

ミキダンススタジオ 木村美紀さん
「ほんとに90歳とは思えないダンスをされています。何よりもすばらしいなと思うのはその意欲ですね。私は知り合った時の阿部さんより、今の阿部さんのほうが、お気持ちも体も若く感じます」

89歳のいまも、もっと上達しようとレッスンに励む阿部さん。

これからの目標は?

阿部秀雄さん「ダンスを踊り続けていかれるんならね、100歳までも生きたいと、踊りたいと思っておりますよ」

いつまでもダンスと共に。

阿部さんはこれからも踊り続けます。